日々、積笑

笑って過ごせる毎日

『悪人』 吉田 修一

Posted by yokka on   0  0

読み始めると、「三瀬峠」がでてきて驚いた。
福岡と佐賀の県境に実在する三瀬峠。
三瀬峠までの道沿いの様子、峠の旧道と通いなれた道なので、
すごく鮮明に思い出されて、とても懐かしくなった。

悪人 悪人
吉田 修一 (2007/04)
朝日新聞社出版局

この商品の詳細を見る


しかし話の内容はほのぼのと懐かしさに浸れるものではなく、
三瀬峠で起こった殺人事件から展開していく。

「悪人」という題名なので、それが頭にありつつ読み進めるが、
読めば読むほど犯人はド悪人とは思えない。
けれど、寂しさからくる愛情への異常な執着心。
孤独によって追い込まれる精神状態。
そんな状況から犯罪を犯す要素は、少し見えていた気がした。

読み終わって思ったことは、普通の人が大きな罪を犯さないでいられる
最後の砦は、自分を大切に思ってくれる人がいることを実感できること、
自分も大切に思える人がいることなのかなっと。

「寂しさ」「孤独感」の辛さがひしひし伝わる話だった。

それにしても、三瀬峠のみならず、福岡、唐津、佐賀、長崎、と
勝手知ったる場所だっただけに、やけにリアルだった。

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

該当の記事は見つかりませんでした。